テーマ: 光とイルミネーション

 

開催地: Scorrano  

 

開催日: 7月5~9日   

 

公式サイト

 

luminarie di scorrano 250x250 

 

〜 世界中で人気のルミナリエ発祥の村で開かれる、本場中の本場のルミナリエの祭典 〜

 

“ルミナリエ”とは、日本でも神戸ルミナリエなどでお馴染みのように、お祭りなどのデコレーションに使われる、木製の型と電飾からなる飾りつけのことで、とくに南イタリアでは広く親しまれています。しかしルミナリエ発祥の地プーリア州南部サレント地方のルミナリエは、たんにお祭りのデコレーションという域を超えて、もはや芸術の一つと考えられているといっても過言ではありません。

そのルミナリエ発祥の地こそが、レッチェから南に35kmほど行ったところにある、サレント半島のスコッラーノ村(Scorrano)です。現在でもルミナリエの都としてルミナリエ作りがたいへん盛んなスコッラーノ村には、ルミナリエ職人たちの工房がいくつもあり、それぞれ独自のスタイルに毎年の流行をとり入れながら、腕を競いあっています。彼らの作品は地元プーリア州その他イタリア国内のお祭りむけに出荷されると同時に、北米や、ドイツその他ヨーロッパ各国さらに日本をはじめ東アジア諸国といった世界中に向けて多く輸出されており、その中にはもちろん神戸ルミナリエも含まれています。

毎年7月初旬に行なわれる、スコッラーノ村の一年で最大のお祭り=聖ドメニカのお祭りは、ルミナリエ職人たちがそれぞれの新作ルミナリエを発表する機会として注目を集め、ルミナリエのファンたちが世界中から多く訪れます。まさに“光の祭典”と呼ぶにふさわしいその幻想的な世界を、ぜひ皆さんも生で体験してみてはいかがでしょうか☆

歴史の記録上にルミナリエが初めて登場するのはおよそ600年前のことで、当時サレント地方を支配していたナポリ王国の宮廷で貴族たちがお祭りのデコレーションとしてルミナリエを使用するようになったのが事の初めであったとされています。やがて大衆の間にもルミナリエは広まっていき、長年にわたる技術の進歩とあわせるようにその芸術的価値も今日では高く評価されるようになりました。かつてはシンプルな木製の枠組みに、さまざまな色のオイルランプをぶらさげて、玄関や門柱に立て掛けただけの、とても簡素なものでした。その後オイルランプのカップがテラコッタ製の様々なモチーフの形へと進化をし、18世紀になるとより大きな進化が訪れます。木製の型を壁などに寄りかからせずとも自立させることができるようになり、現在でもお馴染みの光のトンネルが可能となりました。またオイルランプもガスランプになりました。この頃からルミナリエはイタリア半島全土で人気を博するようになります。また地元サレント地方では、その中心都市レッチェの絢爛豪華なバロック建築群にインスピレーションを受けたルミナリエが、個性的なスタイルを確立していくようになります。そして今日21世紀のルミナリエでは、LED電球が使用され、木製の型枠もより複雑なかたちに、そしてより巨大化し、なかには一つのルミナリエで高さ30m、幅40mにおよぶものまで登場し、その荘厳さは観るものをアッと言わせる迫力です。

イタリアの街や村では、それぞれの街の守護聖人にちなんだお祭りが毎年決まった日に開かれますが、ルミナリエの都スコッラーノ村では毎年7月6日が、村の守護聖人である聖ドメニカのお祭りの日になっています。かつては7月6日の一日だけのお祭りでしたが、本場のルミナリエお目当てで訪れる観光客の数が年々増えてきたのを受けて、お祭りの期間が5日間(例年ほぼ7月5〜9日)に延長されるようになりました。このおかげで、現在ではより多くの人々がルミナリエを楽しめるようになりました。

聖ドメニカのお祭りの期間中は、スコッラーノ村で花火大会やコンサートなどさまざまなイベントが催されますが、やはりなんといっても主役が本場のルミナリエであることに疑いの余地はないでしょう。

聖ドメニカのルミナリエは大きく3つのセクションに分けられており、各セクションを、L.C.D.C de Cagna、Lucio Mariano、そしてMassimo Marianoというスコッラーノが誇る三大ルミナリエ名人の工房がそれぞれ担当します。

お祭りのあいだは毎晩、決められた時刻にそれぞれのセクションが交代で、音楽の演奏に合わせてライティングを行なう“光と音のショー”を行ない、観衆をおおいに魅了します♪